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虚淵ゴジラのストーリーを勝手に予想してみた

2017年11月から公開予定のアニメ映画「GODZILLA」、「魔法少女まどかマギカ」や「PSYCHO-PASS」などの脚本を手掛けた虚淵玄がストーリー原案・脚本に携わる本作のストーリーを現時点の公開情報を元に分析、予想します。

目次

シン・ゴジラ

現時点の公式情報を見る

何もないところから予測するわけにはいかないので、まずは公式サイトに書いてある情報を見てみましょう。

http://godzilla-anime.com/

トーリー

ある日地球上に巨大な怪獣が出現する。人類は怪獣と半世紀にも渡る戦争を続けるが敗北を重ね、2048年には選ばれた人間だけが移民船に乗り、銀河の彼方の惑星へと飛び立った。

だが、目的の惑星は人間の居住できる環境には程遠く、結局移民船は地球に逆戻りすることになる。

移民船が地球に帰還した時、既に地球では2万年の時が経過しており(※1)、地上はゴジラを頂点とした生態系による未知の世界となっていた。

果たして人類は地球を奪還できるのか……。

こちらは私が要約したものです。

※1…これはいわゆるウラシマ効果でしょう。

キャラクター

ハルオ・サカキ(24)…主人公。ゴジラの襲撃で両親を失い、ゴジラに対する強い憎悪の心を持つ。高い知能と、痩身だが鍛え抜かれた強靭な肉体。

メトフィエス…部族を越えて尊敬を集める人徳者。博愛精神に満ちた柔らかい笑顔と穏やかな口調。ハルオの良き理解者。

情報を元に気づいたことを整理する

漂う「進撃の巨人」臭

本作の主人公ハルオは、両親をゴジラに殺されゴジラへの復讐を誓った青年です。彼の設定は「進撃」の主人公エレンを思わせます。

そして公式サイトのストーリーの欄に書かれたリード文にはこうあります、“二十世紀最後の夏。その日人類は、地球という惑星の支配者が自分たちだけではないと知った”。このフレーズも、「進撃」の冒頭で語られる「その日人類は思い出した~」という言葉を想起させませんか?

おそらくこの類似は偶然のものではないでしょう。なぜなら近年のアニメ作品でも最大級のヒットを叩きだした「進撃」との類似に、企画段階で気づかないはずがないからです。

企画を「進撃」に寄せた(もしくは結果的に似てしまったが、そのまま変えなかった)理由は、

  1. スポンサーを説得するために、大ヒット作品である「進撃」と似た話にした
  2. 「進撃」っぽいと油断させ、予想外の展開を起こすため

の二つが考えられました。

私の考えでは2のあえて「進撃のパクリかよ」と思わせて、クライマックス直前にどんでん返しを起こし第二章、第三章への引きを作るというのが有力です。

それは虚淵さんが脚本を書いた「まどマギ」においても、魔法少女モノというテンプレートを利用して視聴者の度肝を抜く、という技法を用いていたからです。

怪しすぎるキャラ、メトフィエス

キャラクター紹介には人徳者とあるメトフィエスですが、このキャラはどう考えても悪役ポジションにしか思えません(むしろあからさまに人徳者とか書いてあるのが怪しい)。

まず第一にメトフィエスという名前が怪しいと思いませんか?。この名前はゲーテの小説「ファウスト」で主人公をたぶらかす悪魔メフィストフェレスをもじったと考えるのが妥当ではないでしょうか。

魔法少女まどかマギカ」でも「ファウスト」のモチーフは使われていましたし、メトフィエスはおそらくキュウべえ的な立ち位置のキャラクターになるはずです。

ただあまりにも悪役感がありすぎて、ミスリードである可能性すら感じます。

 

トーリー予想

では、いよいよ本題の予想に入りましょう。ゴジラのストーリーを考えるにあたって重要なのは以下の3点です。

  • ゴジラは人類の敵か味方か
  • ゴジラを含む怪獣に対して人類に対抗手段はあるのか
  • 主人公は物語においてどのような役割を持つか

順に説明していきます。

ゴジラは人類の敵か味方か

ひとえに「怪獣」と言っても、平成ガメラのような明確に人類の守護者である怪獣もいれば、「ゴジラモスラキングギドラ大怪獣総攻撃」のゴジラのようなほぼ完全な悪役怪獣も存在します(もちろんどちらとも言えない中立の存在もあります)。

主人公がゴジラに親を殺され、ゴジラを憎んでいるという設定から、今回のゴジラは「倒すべき存在」悪役のようにも思えます。

しかし「ガメラ3」では、ガメラは人類を守る戦いの結果犠牲者を出してしまい、そのことから邪神イリスを育てる少女に恨まれてしまいます。

主人公がゴジラを恨んでいるからといって、一概にその作品でゴジラが人類の敵ということにはならないでしょう。

 

ゴジラを含む怪獣に対して人類に対抗手段はあるのか

キングコングのレビューでも書きましたが、怪獣映画において重要なのは人間が怪獣との戦いにどれだけコミットできるかです。

今回の「GODZILLA」ではティザーポスターなどを見る限り、パワードスーツや5メートルほどのロボットのようなものが確認でき、宇宙船で数光年先の星にも行けることからも、人類のテクノロジーレベルは高いものと推測できます。

ただし、ストーリーには怪獣との戦争で人類は敗北を重ねたとあり、やはり人類だけでは怪獣に対抗するのは難しいというのがわかります。

なので「人類は如何にして怪獣に対抗するのか」は重要なストーリーの焦点のひとつです。

ゴジラが人類を守るために戦う、人間が怪獣になる(進撃、ウルトラマン的な)、他の怪獣を操る、などいろいろと考えられますね。

 主人公は物語においてどのような役割を持つか

怪獣映画を作るにあたって難しいのが、一人の人間でしかない主人公を怪獣とどう関わらせるかです。これに失敗して主人公が単なる傍観者になっている怪獣映画のなんと多いことでしょうか。

ゴジラに復讐を誓うハルオが、どのようにゴジラに関わるのか、これも物語において肝心な点といってもいいでしょう。

結論、第一章「-怪獣惑星-」のストーリーはこうなる!

地球に帰還した人類だが、数でも力でも勝る怪獣相手に勝ち目は無いかのように思われた。絶望に暮れるハルオ、そんな彼にメトフィエスがある作戦を持ち掛ける。

「大量の怪獣をゴジラの元におびき寄せ、ゴジラにけしかけよう。うまくいけば双方相打ちで脅威の数は激減する」

メトフィエスに乗せられたハルオたちはその作戦を実行する。しかし、異星人メトフィエスの目的はゴジラを殺すことだった……

復讐を果たし喜ぶハルオだが、地球上にはこれまで以上に怪獣が現れるようになる。

人類は自らの過ちに気づいた、ゴジラは最強の怪獣にして地球の守護者だったのだ……

to be continued 二章に続く

 まとめ

いかがでしたか? 

かなり雑な予想ではありましたが、「ゴジラは倒すべき存在なのか」という問いかけがストーリー上で語られる可能性は高いと思います。

考えれば考えるほど待ち遠しくなるアニメ映画「GODZILLA」、みなさんはどんなゴジラが見たいですか?

またティザーポスターには描かれていない今作のゴジラのデザインも非常に気になるところですね。

次回の記事はアカデミー作品賞を受賞した「ムーンライト」のレビュー&感想の予定です。お楽しみに!