Walking Pictures

「映画をもっと面白く」をスローガンに古今東西の映画について語ります

女子トイレを要チェック!な映画『ネオン・デーモン』紹介編

※この記事に直接的なネタバレはありません

1/13公開の『ネオン・デーモン』、だいぶ遅れましたが鑑賞してきました。公開館数が少なかったため、わざわざ県境をまたいで大阪まで足を運んだのですが、元が取れたどころか大儲けクラスのいい映画でした。

僕が観た大阪ステーションシネマでは、一日に一回しか上映していないこともあり、席は8~9割埋まっている状態。強く記憶に残ったのは若い女性の多さです。

ステーションシネマはあまり行かないので今作に限ったことかはわかりませんが、20代ぐらいの女性客がかなり目につきました。ファッションブランドの袋なんかを手に提げていていかにも「梅田で買い物帰りです」みたいな雰囲気の方が多いこと多いこと。確かにこの映画は「熱狂的に美を探求する女性たちのストーリー」なので、若い女性は今作のメインターゲットなのかもしれません。

あらすじ

モデルになるため単身田舎からロサンゼルスへとやってきた少女ジェシー。スタイリストやカメラマンに見初められた彼女は未成年であることを隠しデビューする。ジェシーは持ち前の若さと容姿を武器に順調にモデルとしての道を歩み始めるが、彼女の純真な心に変化が訪れつつあった……。

トゥシューズに画鋲」映画

あらすじを読んでいただければわかるように、『ネオン・デーモン』は主人公ジェシーが人気モデルになっていく物語です。

しかし映画の主題となるのは、ジェシーがいかにモデルとして活躍するか、ではなく「トップモデルになりたいジェシーと彼女の周囲の人物との人間関係」です。

極端に表現すればこの映画は「あの女ムカつくからトゥシューズに画鋲いれちゃえ」みたいな少女漫画チックなドロドロしたドラマを2時間で見せられる映画なんです。

事件はいつも女子トイレで起きる

この映画、やたらと女子トイレで撮影しているシーンが多い。序盤、中盤、終盤で一回づつ女子トイレが舞台として使われていて、トイレで撮影されたシーンは全て物語上での重要なポイントになっています。

そして女子トイレの多用には間違いなく明確な意味づけがあるはずです。女子トイレは言い換えれば「化粧室」。女の人にとってトイレというのは、用を足すだけの場所ではないわけです(実際トイレでメイクをするシーンもでてきます)。

この映画において、化粧室が「美」と「性」という二つの概念のシンボルだと解釈するのはあまり難しくありません。だからこそ監督はストーリーのターニングポイントとなるシーンを女子トイレで撮影したのでしょう。

短いがゴアなシーンあり、苦手な人は要注意。好きな人はお楽しみに。

ニコラス・ウィンディング・レフン監督の作品の傾向として、「バイオレンスな表現の多用」があります。『ネオン・デーモン』では時間としては短くてもインパクトの強い残酷な場面があり、苦手な人が見るのはキツそうです(どう残酷なのかはネタバレになるので言えませんが)。

ですがこの映画は一粒でもぴりりと辛いようなバイオレンスがあるからこそ、面白くなっている側面があり、それがないと映画としてランクが一段階落ちてしまうとさえ感じます。

 

 

映像重視の監督の作品なので、興味の湧いた方はぜひ映画館で鑑賞してみてください(もうすぐ公開も終わるのでお早めに)。女子トイレが出てきたら集中して観てくださいね、ターニングポイントですから。