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「インスタ映え」するアクションゲーム「Cuphead」の衝撃

どうも、もゆるです。

普段は映画の話しかしない当ブログですが、今回は映画ほっぽりだして遊んでしまうくらい面白いゲームがあったので紹介します。まあ紹介と言っても、ゲーム業界ではここ最近ずっと話題になっているゲームなんですけどね。

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タイトルはずばり「Cuphead(カップヘッド)」。ゲームのジャンルは2D横スクロールシューティングアクションです(つまり「ロックマン」みたいなゲーム)。

某国の著作権ネズミの頭部だけ取り替えたようなキャラクターデザインを見ればわかるように、このゲームは1930年代カートゥーンにインスパイアされています(ハハッ)。

「見る」ことに最適化されたゲーム

「Cuphead」最大の特徴がそのビジュアルであることは一目瞭然ですが、全てのモーションが手書きアニメーションである以上、「Cuphead」は「カートゥーン風」ゲームどころか「カートゥーン」そのものです。

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今回のブログで使っている画像は僕がプレイ中にスクショしたものなのですが、とにかくどの画面をキャプチャしても絵になります。

 

しかし正直なところこのゲーム、難易度が高すぎて遊んでいる最中はアニメなんてまともに見てられません。「Cuphead」のアニメーションを最も楽しめるのはプレイ中ではなく、他人のプレイを見ている時なのです。

 

「Cuphead」はもちろん自分でプレイしてもエキサイティングなゲームですが、他人が遊んでいる画面を観戦するのもまた最高に楽しいゲームなんですね。

 

本来は食べるためのスイーツが「インスタ映え」のために奇妙な形状へ進化していったように、「Cuphead」は遊ぶためだけのゲームではなく「実況映え」するゲームとしてゲーム界に颯爽と現れたのです。

 

トムとジェリー」で猫のトムがネズミのジェリーを追っかけまわすように、追いかけっこドタバタ劇はカートゥーンの王道中の王道です。

 

巨大な敵キャラクターが放つ弾幕から逃げ回る主人公Cupheadと、同時に聞こえてくる実況者の「痛っ!」とか「ミスった!」という声。「Cuphead」の実況動画は、それぞれがオリジナルなドタバタ喜劇になり得るのです。

Funko Vinyl Figure Cuphead Collectible

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高難易度だからこそ良質なゲーム体験が得られる

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表情豊かなキャラクターが跳んだり跳ねたり、あるいは極太ビームを吐いたりする姿をは可愛らしくて見る者を飽きさせませんが、アニメーションに夢中になっていては「Cuphead」の世界では生き残れません。

 

キャッチーで可愛らしいキャラデザのくせにこのゲーム、「ダークソウル」シリーズ顔負けの高難易度です。一瞬でも油断するとすぐさまゲームオーバーになりますし、ボスも初見では「は? 勝てるわけないやろ」状態です。

 

「折角の手書きアニメーションをじっくり見てもらいたいなら、アクションゲームでなく激しい操作の必要ないシュミレーションなんかのジャンルで出せばよかったのでは? 」と思わなくはありません。

 

しかし、難易度の高さこそが「Cuphead」のキモ。

 

アクション性の低いスマホゲームが流行する今、テレビやyoutubeを見ながら、ラジオやニコ生を聞きながらゲームを遊ぶのは当たり前になっています。しかし、このゲームは到底「ながら」では遊べません。

 

全神経を指先に集中させ、額に脂汗を滲ませ、オカンが「もうご飯やで」と言ってきても「今行く!」と言いながらコントローラーは手放さない。後で母ちゃんに怒られて一週間ゲーム禁止にされたとしても、ゲームに集中できた子供時代は幸せでした。

 

そして今、僕らは再びゲームに集中できるようになったのです。それも、母ちゃんにも父ちゃんにも、気まぐれに電源ボタンを押すペットのタマにも邪魔されることなく。

 

「Cuphead」は持ち前の高難易度で、僕らに集中してゲームを遊ぶという体験を取り戻してくれました。

懐古主義どころか、むしろ最先端のゲーム

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1930年代のカートゥーンにインスパイアされており、かつジャンルも2D横スクロールと聞くと、「古臭いゲームなのではないか?」と思われる方もいるでしょうが、『Cuphead』は決して巷に溢れるレトロゲームもどきではありません。このゲームは時代を感じさせる魅力的なグラフィックだけでなく、アクションゲームとしてのラディカルさも持ち合わせています。

 

 例えばステージの構成ひとつとっても、「Cuphead」が可能な限りストレスフリーな設計で作られているのがわかります。

 

これまでの横スクロールゲームでは1つのステージが「雑魚戦→(中ボス)→ボス戦」といった構成になっているものが殆どでした。しかしこのゲームでは「雑魚戦」と「ボス戦」は別々のステージに分割されており、ゲームをクリアするのに必要なのは「ボス戦」のクリアだけなのです(雑魚戦のステージでは装備を買うためのコインが手に入る)。

 

ワールドマップからステージに入れば即ボス戦開始。ゲームオーバーになっても煩わしい道中の雑魚戦からやり直し……とはならないため、高難易度ながらストレスの溜まりにくいゲームデザインになっています。

 

「Cuphead」、とにかくプレイすればするほどクオリティに驚かされる規格外の化け物級ゲームです。

これからプレイする人のために

僕自身まだステージ3の頭までしか進められていませんが、これから「Cuphead」を遊ぶ人に向けて、このゲームをより楽しむためのコツをお教えします。

  • 攻略サイトは見ない
  • 詰まったら別の戦法を試してみる
  • ゲームパッドを使った方が簡単(というよりはキーボード操作が難しい)

 「Cuphead」は確かに高難易度のゲームですが、装備の組み合わせや必殺技を使うタイミングなど戦い方を工夫すれば、アクションゲームが苦手な人でもなんとか進められます(昇竜拳のコマンド入力すら危うい僕でも)。

 

「このボスはこの攻撃の時はこの場所にいるのが安全だな」とか、「このボスのこの形態の時は難しいから必殺技でさっさと体力削りきろう」とか、自分なりに作戦を練ってボスを撃破した時の達成感は言葉にできません。

 

見てよし、遊んでよしの「Cuphead」はpc(steamなど)とXboxOneにて2000円前後で発売中(日本語版は実装予定)。

 

圧倒的コストパフォーマンス、本当にその値段でいいのか? 〇ィズニーに訴訟された時のために蓄えておいたほうがいいんじゃないのか? 

 

とまあ、今日はこのへんで。さようなら。