全然予告と違うじゃん!!『マネー・ショート華麗なる大逆転』感想
今月24日、いよいよ『ラ・ラ・ランド』が日本で公開されます。楽しみで楽しみで24日まで待ちきれないので、主演のライアン・ゴズリングの過去出演作品を片っ端から見てみることにしました。この記事で紹介する映画は『マネー・ショート華麗なる大逆転』。
予告だとまるでオーシャンズシリーズみたいな映画に見えますが、実際はノンフィクションの本を題材としていて「やったぜ!大金持ちだ!ヒャッハー!!」みたいな明るいテンションの映画ではありません(ライアン・ゴズリングはやたらとテンション高いけど)。
あらすじ
アメリカで住宅の価値が上昇し続けバブル状態となっていた時、住宅ローンバブルの崩壊にいち早く気づいた数人の投資家がいた。彼らは値下がりの時に備え大量の空売りを始めたのだが……
『シン・ゴジラ』なみに多い台詞、専門用語だらけ
『マネー・ショート』は台詞が多い映画なんですけど、その上専門用語が頻出します。サブプライムローンとかリーマン・ショックとか聞き覚えのある単語も出てきますが(詳しい意味はわからないにしても)、一番難解なのはMBSだとかCDO、CDSとかいう謎の略語です。一応解説が入ったりはするのですが、ハッキリ言って映画の進行するスピードではほとんど理解できません。
ですが頻出する専門用語は『シン・ゴジラ』で出てくる軍事・政治関係の専門用語みたいなもので、わからなくても映画の大筋は理解できるようになっています。
安心して欲しいのはこの映画を見るのに金融関係の専門用語はそこまで必要ない、ということ。少なくとも「空売り」というのがどういう意味なのかぐらいは知っておけば問題なく楽しめるでしょう。
おちゃめなライアン・ゴズリング、やたらと多いギャグシーン
さきほども書きましたが今作は明るい話ではありません。何百万という失業者を出した金融危機を扱っているのですから、それは必然ですらあります。
そして制作側は扱う題材がネガティブな内容だからこそ、なるだけ登場人物の性格を明るくして、コメディタッチのシーンを挿入してくれています。
ライアン・ゴズリングが演じる銀行員は特に明るく、憎めない奴として演出されていますね。『デッドプール』で話題になった第4の壁を突破してきたりもします。
『ドライヴ』では無口な色男を演じていたのとは、本当に正反対の役柄です。他の投資家が「空売りで俺たちは儲かるけど、その裏では失業者や自殺者がいるんだよな…」とか言ってても、ゴズリングは「やったぜ!!チビりそうだぜ!!!!」とか叫んでる。人としてどうなんだ、とか思う気もしますが彼が演じるとかわいいので許してしまいます。
ゴズリング以外にも入浴中のマーゴット・ロビーがいきなり出てきて専門用語を解説してくれたりします。別にその解説で専門用語の意味がはっきりするわけではないんですが、声に出して笑ってしまういいシーンです。
『マネー・ショート華麗なる大逆転』、ライアン・ゴズリングの出番は思ったより少なかったのですが、ナイスが映画でした。Netflixでも観れますよ!